私の2人目の壁 ~子どもが欲しいけど妊娠が怖い~

現在私たち夫婦には3歳の子どもが1人います。夫婦共々、兄弟が多かったこともあり(私は3兄弟、夫4兄弟)、結婚した当初は「子どもが沢山出来たらいいね」とよく話をしていました。しかし、今現在2人目になかなか踏み切れないでいます。その理由を(自分の頭の中を整理しながら)纏めていきます。

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地獄のような日々。重度妊娠悪阻と言う病気

私が2人目を躊躇してしまう理由1つ目は、酷いつわりです。個人差がありますが、私の場合、つわりが悪化し、“(重度)妊娠悪阻”と言う病気で約1か月入院をしました。妊娠が分かってから体重が10kg近く減り、脱水、栄養失調のような状態になっていたと思います。

妊娠は病気ではないかもしれませんが、つわりが悪化すれば命に関わる病気になります。それが”(重度)妊娠悪阻”です。重度妊娠悪阻は全妊婦の0.5%ほどの方しか発症しないので、ほとんど知られていません。私も妊娠するまで…、いや、重度妊娠悪阻という病気になるまで聞いたことがありませんでした。

珍しい症状なので周りからの理解はあまりありませんでした。私がこの壮絶な経験を他人に話をすると、知識の無さからか心無い言葉をかけられる事が多かったです(悪気はないと思うのですが…)。

  • 妊娠は病気じゃない
  • つわりは誰にでもあるから
  • つわりは赤ちゃんが育っている証拠!頑張りなさい!
  • 出産してからの方が大変だよ
  • 入院出来る余裕があって羨ましい!私はそんなワガママ言えなかった…

この言葉は私が死ぬまで忘れることのない言葉です。※当たり前ですが入院は自分の意思ではできません


つわりが酷い期間は意識が朦朧としており、正直あまり記憶がありません。なので、“(重度)妊娠悪阻”について理解するのに私自身時間がかかりました。

  • ほぼ毎日嘔吐する
  • 尿検査でケトン体が陽性反応を示す
  • 持続的に体重が減少する(特に5%以上の体重減少)
  • 食事や水分がほとんど摂れなくなる

病院にもよると思いますが、上記のような症状があれば重度妊娠悪阻の可能性が高いです。私はこの状態が妊娠初期5週頃から始まり、地獄のような日々が始まったのでした。テレビやスマホの画面もほぼ見れず、音はもちろん光までもしんどく感じ、精神状態までもおかしくなっていました(精神安定剤を打つほどです)。

つわりで体重が10kg近く減りました。この状況がどれほど恐ろしいか、想像して欲しいです。

不謹慎ですが、終わりが見えない気持ち悪さに私は妊娠を辞めたいと思うようになりました。もちろん、周りは大反対。理解できました。だって私もできることなら産みたい。絶対産みたい。でもこの地獄のような苦しさから次第に妊娠をやめられないなら死にたいと思うようになりました。望んで妊娠したはずなのに、苦しくて、苦しくて、苦しくて… 死のうと思った…、いや、このまま自分で死ななくても、どうせ死ぬと思いました。

毎日トイレに倒れ込み、吐くものがないのでただ胃液や胆汁のようなものを吐き、泣きながら過呼吸になる毎日。地獄でしかありません。

この時妊娠していた子は現在3歳になりました。本当にあの時諦めなくて良かったと心から思っています。支えてくれた周りの人たちに感謝です。

でも、それくらい私の中で妊娠はしんどい出来事だったんです。生きているのか、死んでいるのか分からない状態でしたから…。これをもう1度繰り返すのには相当な覚悟がいります。正直怖いです、いや、もう2度とあの状態を自ら進んで経験するなんで事は出来ないのです。

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20時間の戦い。壮絶な出産

そんな“(重度)妊娠悪阻”をなんとか乗り越え、出産を迎えました。個人差が大きいと思いますが、私の場合は陣痛が始まり赤ちゃんが産まれるまで約20時間かかりました。痛みが治まることはなく、ずっと痛いだけの時間でした。(当たり前のこと言ってます…笑)

あの壮絶な約20時間…

私は「もう辞める!一旦辞める!!」とか「お腹切って!早く出して!!」と叫びました(お腹を切る痛みを知らないから言えたことですが)。しかし、鼻からスイカどころの痛さではありません。とにかく出産を早く終わらせい…。ほぼ気絶寸前でした。

人によって痛みの感じ方は違うと思いますが、どちらかと言うと私は痛みに弱い人間です。そんな人間が、何十時間もずーーーーーーーっと痛いまま。しかも悪阻でほぼ寝たきりで体力/筋力がほぼない中での出産はかなり壮絶なものでした。今思い出しただけでも、恐ろしい。怖いと思います。

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もしかして育てにくい子かも…。育児の始まり

私が出産した病院は「赤ちゃんに優しい病院」に認定されていることもあり、全てが赤ちゃんファーストです。出産し、次に目が覚めた瞬間から母子同室、休む暇もありません。私は出産を終え、興奮していましたが1時間ほど寝ることができました(陣痛が夕方から始まったので一晩寝ずに出産からの1時間睡眠だったので、もちろん睡眠時間も足りていません)。

しかし、目が覚めて体温を測ると9度越え…。高熱がありました。体力のない中、頑張りすぎたのかもしれません。ただ、、、育児は待ってはくれませんでした。

個人差がありますが、我が子はあまり寝るのが上手くありませんでした。一日中、一晩中、泣き続け、寝ても約10分…のような毎日。今思えば、母乳が出ていなかったのかもしれません。病院の方針で、ミルクをあげる事が許可されていませんでした。また、オムツも布おむつだったので赤ちゃんが不快になる事が多かったのかもしれません(愚痴ではないです…)

そんな不眠不休の入院生活が終わり、退院日です。退院日は体力の限界、立ちくらみでフラフラの状態でした。正直「なぜこんなに体がボロボロなのに退院するんだろ…」と思っていました。

ただ、あの地獄のようなつわりからは解放されていたので、外の空気を吸った瞬間…

あ~~~~~~~~~。わたし生きてるー!!!!!

と感じてとても嬉しかったのを覚えています!

そして…

この日から子どもが保育園に入る生後10か月まで1度も布団で寝てはくれませんでした。かなり敏感な子です。お布団に寝かせれなかったのです。朝寝も昼寝も夜寝も常に抱っこ。嘘のような話かもしれませんが、本当に我が子は保育園に行き始めるまで抱っこでしか寝たことがありません。

夜泣きもかなり激しく、仕事に復帰した当初も2~3時間しか寝れてない状態で出勤。フラフラ」でした。しかも、妊娠期間はほぼ寝たきりで筋力も骨も弱っていました。手は腱鞘炎になり、腰や足のあらゆるところが痛くなりました。

子どもにも個人差がありますし、2人目はよく寝てくれるなどと言う話はたまに聞くので、もし2人目が妊娠できたとしても同じことにならないかもしれませんが、子どもがもう1人いる中でこのような状況を乗り切ることが出来るのか………わたしは不安でしかありません。

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年間ほぼ休みの無い夫

出産当時、夫は会社員でした。夫の育休は私が希望していなかったので取得しませんでしたが、休日は赤ちゃんを見てもらい昼間に寝かせてもらったりしていました。夜泣きの対応も積極的にしてくれ、本当に育児に前向きだったと思います。ですが、産後6か月で会社員を退職し、家業(家族経営)を手伝うことになりました。基本的には休みがなく、用事のある時だけ休むというスタイルに変わったので、私が寝不足でも変わりに子どもを見てくれる人がいなくなりました。そして、同じタイミングで地元を離れ、私の知り合いが誰もいない県外へ引越しをしました。

当時は産後のホルモンのバランスもあると思いますが、やはり引越しや育児がストレスとなり、イライラしたり、急にホームシックになったり、旦那が帰ってきたと同時に泣きながら家を飛び出すのような事が何度かありました。旦那も休みがなく、知り合いもいない場所でのアウェイ育児はかなりキツかったです。

孤独だったのだと思います。


夫が一緒に仕事をしている家族に言われたことがあります。

もし妊娠してつわりが酷くなっても、夫君は仕事休ませないから!

もちろんこれは夫の意思ではありませんが、一番寄り添って欲しい家族に言われたことがとてもショックでした。冒頭に心無い言葉をかけられた話をしましたが、その中の「入院出来る余裕があって羨ましい!私はそんなワガママ言えなかった…」と言った方です。

つわりは個人差があるので、なかなか経験者でなければ理解出来ないと思います(この方も3人のお子さんがいらっしゃいますが、つわりは人並み程度、軽い方だったと自分で言っていました)。私を傷つけようと思って言った言葉ではないと信じていますが、私は家族の協力がなければ妊娠が難しい体質なので、かなりショックでした。


ちなみに前回のつわりの時は地元に住んでいたので、実両親のいる実家へ帰省し身の回りのお世話をお願いしていました。現在は、自分の実の両親や兄弟が近くにいない県外に住んでいるので、さらに条件は悪いです(ちかくに両親がいればお願いできる事も多いのですが…)。

もしわたしが妊娠で動けなくなったとしたら夫はもちろん協力してくれると思いますが、つわりが悪化し“(重度)妊娠悪阻”になってしまった場合、今いる子どもの面倒は誰が見るのでしょうか。昼間は保育園に通ったとしても、夫への負担が大きすぎる…

夫だけでなく、夫と一緒に働く家族にもかなりの負担(迷惑)になってしまう事が予想できます。だからと言って諦められない2人目…。家族との話合いも必要かもしれません。

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これが1番心配かも。年齢的なリスク

現在私35歳、夫42歳。私は1度出産を経験しているので高齢出産ではないものの(正確には分かりませんが)、流産や病気・障害の発生率が高くなります。もちろん前回に比べて体力も落ちていますし、出産に耐えることができるのかがとても不安です。

また、生まれてくる子どもに病気や障害があった場合、私には育てられる能力がありません。(実際は起きてみないと分かりませんが、これまでの経験上、全く自信がないのです)

それに夫は本当に休みがありません。事前に分かる休みといえばお正月くらい。正月も完全に休みなのではなく、天候によっては出たり入ったりです。本当に年間3~5日ほどしか休むことができない程の激務です。そんな状態私一人で2人の子どもを育てるのは難しい。分かり切っています。(正直、子ども1人でもしんどい時があります。ほぼワンオペなので…)

もし2人目を妊娠する覚悟ができ、妊娠できたとしたら“出生前診断”を受けることも考えています(検査を受けても全てが分かる訳ではないことは理解しています)。ただ、つわりが酷い体質なので検査を受ける事自体が難しいのではないかと思っています。そもそもつわりが人い私が検査の適正時期に外出できるとは思えない…。

もしかしたら、2人目を躊躇している理由で一番引っかかっているのがこれかもしれません。

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話し合いは難航中

現在は、この悩みを解決する為に夫とほぼ毎日のように話し合いを重ねています。年齢的にもあまり時間がないので急ぐ必要があるのですが、妊娠/出産は命がけです。もちろん望んでも授かれない可能性もありますが、軽い気持ちで次に進むことができません。

今は、妊娠/出産に詳しい方に話を聞いたり、支援センターや市役所、実際に病院へ相談したりしています。もし今後、妊娠が出来たとしてもつわりが酷くなった時、どこを頼ればいいのか、事前に調べておくことでもしかしたら踏み切れるかもしれない、と思ったからです。

また、私は県外から引っ越してきたので、今住んでいる地域の病院に詳しくありません。日々、情報収集です(調べた結果、やぱり2人目は諦めよう…となる可能性もあります)。

2人目が欲しいと考え出してから、何も考えず妊娠できたらどれだけ楽か…。「つわりが無ければ…」とか、「もう少し若ければ…」とか、考えても無駄なことばかり頭で考えてしまします。

これから私たちが2人目をどうするのかはまだ決まっていません。一生懸命悩んで、話合って、2人で幸せになれる結論を出していきたいと思います。

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まとめ

SNSを見ていると、2人目をどうするかで悩んでいる人は多くいます。年齢的、経済的にと言う理由が最も多い気がしますが、命がけの出産への恐怖つわりのしんどさから躊躇っている人も少なからずいると思います。私が躊躇している理由は下記の5つ。

  • つわり(重度妊娠悪阻)
  • 出産への恐怖
  • 育児のストレス
  • ほぼワンオペ育児
  • 年齢的なリスクへ

もちろん周りからの意見は関係ないのですが、2人目の話をすると理解の無い人から心無い言葉で傷つく事もあります。ですが、私は私であなたとは違う。

全て人それぞれだと思っています。

結局、まだ結論は出ていませんが、私と同じように2人目を悩んでる人がいてこの記事が少しでも何かを考えるきっかけになれれば良いなと思います。より良い結論に辿り着く事が出来ますように。2人目の壁、一緒に乗り越えましょう!

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